徒然なる儘に ・・・ ⑤

心機一転、新たにブログ再開です💕 雑談を書くことも多いですけれど・・・(主に、電子ゲーム・ネタ💕)、残りは【新聞記事】にコメントを入れています💕

<コラム 筆洗> 2023年10月8日 06時34分

映画『スミス都へ行く』(1939年)は不正を憎む若い政治家スミスが腐敗した政界に挑む話だが、もちろん、敵は手ごわい

 

▼無謀な闘いに最初は冷淡だった女性秘書(ジーン・アーサー)のせりふに見ている方も励まされる。「勝ち目はないわね。そういう意味じゃ、挑むのはばかよ。でもね、世の中に起きた素敵(すてき)な出来事って全部、そういうおばかさんのおかげなの」

 

▼ある女性の栄誉に映画のシーンが浮かんだが、獄中にいる、この女性の状況は映画よりもはるかに不利で過酷である。今年のノーベル平和賞に選ばれたイラン女性人権活動家ナルゲス・モハンマディさん。51歳。女性を差別し抑圧するイラン政府に抵抗し続ける方である

 

▼逮捕は少なくとも13回。5回の有罪判決で30年以上の刑期を言い渡されている。あるときは同じ監獄にいた収容者に襲われそうになった。早期釈放をそそのかされての襲撃だったそうだ

 

▼イランの状況を変える難しさ。命の危険や家族にも会えないことを思えば、あきらめるという選択肢も浮かぶだろう。が、モハンマディさんは決してその選択をしない

 

▼「罰せられるほど闘う決意が固まる」。人間の持つ勇気の強さをその人は示した。平和賞もそうだが、ノーベル人間賞があればやはりその人は選ばれるだろう。あの秘書がいう「素敵な出来事」がイランに早く起こることを祈る。