袈裟を視ていると、身体がとろけるような錯覚を覚え、体内から大量の汗が噴き出して、私は電車内で卒倒するのではないのか、という錯覚に襲われた。
眼を閉じると、何も見えない。すると、闇の奥底から湧き上がってくる、般若の御面
私は吹き出す汗をそのままにして、耐えきれなくなった、私は小田急線豪徳寺駅で途中下車したのが、平成10年くらいのある日のコマツテクノブレーンから帰宅途中であったと覚えていますけれど。
未だに謎ですけれど・・・。物の怪の不敵な笑い声が頭の中で狂ったように木霊する。それは、私にとっては、天地を本格的に操ることが可能な
仙人
への第一関門であったのかもしれないと、今ではそう思えますけれど。
自室のベランダを覗く。
無言で八咫烏が右から左へと空中を舞う。