徒然なる儘に ・・・ ⑤

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<産経抄>「水」をご縁に国際親善、きょう天皇誕生日 2024/2/23 05:00

64歳の誕生日を前に記者会見に臨まれる天皇陛下=21日午後、皇居・宮殿「石橋の間」

インドネシアは天災の多い国として知られる。中でも豪雨や津波がもたらす水害は深刻で、国会はすでに、洪水の多いジャカルタからの首都移転を決めている。治水は古来、同国の為政者にとって腕を問われる課題であり続けた。

ジャカルタ北部で見つかった5世紀のものとみられるトゥグ碑文には、当時の王朝による大がかりな治水事業が刻まれている。国王の命により3週間で全長約22キロの水路を掘削、その落成式では「千頭の牛が献納された」とも書かれているという。

▼きょう64歳の誕生日をお迎えになった天皇陛下は、水に関する研究に打ち込まれてきた。トゥグ碑文には前からご関心があり、昨年6月にインドネシアを訪問した際は、国立博物館で熱心にご覧になった。やはり水害に泣かされてきた日本の歩みを、想起されたのかもしれない。

▼水は神からの授かり物―とするかの国の自然信仰は、配水をつかさどる日本神話の天之水分神(あめのみくまりのかみ)と国之水分神(くにのみくまりのかみ)に重なる。稲作が盛んな点も、水を介したうれしい共通項である。リゾート地として名高いバリ島の棚田は「神様の階段」と呼ばれている。

▼陛下は昨年、「水と災害」をテーマにした国連の会合でビデオによる基調講演をなさった。水の問題を知ることは海外の社会や文化の理解につながる―。21日の会見ではそう述べられてもいた。これからも水が取り持つ縁を大事になさり、国際親善を深めていかれることだろう。

天皇、皇后両陛下は能登半島地震の被災地訪問を望まれている。被害を受けた方々にとっては、どれほど心の支えとなることか。国民と苦楽を分かち合うことを旨とされる両陛下のお心遣いに、こんな言葉を思い浮かべてみる。干天の慈雨。優しい水である。