徒然なる儘に ・・・ ⑤

心機一転、新たにブログ再開です💕 雑談を書くことも多いですけれど・・・(主に、電子ゲーム・ネタ💕)、残りは【新聞記事】にコメントを入れています💕

(天声人語)やじと良識 2024年5月18日 5時00分

ちょうど1カ月前の週末の夜だった。食事をしていた店に、ドヤドヤと人がはいってきた。衆院東京15区補選に出ていた、つばさの党の候補者ら。まだ1時間ほどは街頭演説できる時刻だったが、彼らは注文を終えると、スマホに夢中になった

 

 

▼電話ボックスによじのぼって、演説中の他候補を大音量でやじる。練り歩く他陣営につきまとう。ネットには、自分たちのふるまいを映した動画があがっていた。「すげー、爆ビューですね」と閲覧数の多さを喜ぶ。一人が「でも明日は、まともな活動しませんか」。一瞬、場が凍った。後で検討するという答えだった

 

 

 

▼まともでないと見る目が、内部にもあったのだろう。他陣営の選挙活動を妨害したとして、つばさの党幹部らが逮捕された

 

 

 

▼党代表は、逮捕前に「表現の自由」の中でやっていると述べていた。ちゃんちゃらおかしい。あれが許されるなら、政党が組織を動員して、小さな党や個人の演説を根こそぎつぶすことだって出来てしまう。自分で自分の首を絞めている

 

 

▼気になるのは今回を機に、政治家の演説に市民がやじを飛ばすことも「選挙妨害だ」とみなそうとする向きがあることだ。みそもくそも一緒にする乱暴な議論だろう

 

 

▼やじは全て禁じるべきだというのも違うし、やじは全て許すべきだというのも違う。当たり前だ。民主主義の土台である選挙制度をうまく機能させるには、明文化されたルールだけを守ればいいのではない。必要なのは最低限の「良識」である。