徒然なる儘に ・・・ ⑤

心機一転、新たにブログ再開です💕 雑談を書くことも多いですけれど・・・(主に、電子ゲーム・ネタ💕)、残りは【新聞記事】にコメントを入れています💕

(天声人語)暮しの手帖 2023年9月30日 5時00分

 雑誌「暮(くら)しの手帖」は1948年の創刊前に、取次会社から名前にダメ出しを受けた。暮らしは暗し。イメージがよろしくない。あらがうように編集長の花森安治は、自らの筆で表紙や挿絵にランプの絵を何度も描いた。世の中に小さな明かりを灯(とも)したいと

www.kurashi-no-techo.co.jp

 

▼「もう二度と戦争を起こさないために、一人ひとりが暮らしを大切にする世の中にしたい」。そんな理念を掲げ続けた雑誌が、今月で創刊75周年を迎えた

 

 

▼外からの広告をいっさい載せてこなかった。紙媒体が次々と消えていく中で、よくぞ。「意志をいささかも曲げることなく、かつ、あきないも十分成り立ってゆく(略)一種の勇気を与えてくれそうに思われる」とは、詩人・茨木のり子による1973年の評だが、その思いは、いまこそ強まる

ja.wikipedia.org

 

▼自分たちの手で試す。徹底ぶりが伝説と化した商品テストの企画は、逸話の宝庫だ。ベビーカーの丈夫さを調べた回では、子どもとほぼ同じ重さを乗せた7人が皆100キロ歩いた

 

▼リンゴの木箱を解体して椅子に作り替える創刊直後の記事から、最新号の特集「ずっと、食べていく」まで。衣食住に根っこを張り、そこからものごとを考えるという一貫した姿勢には、居住まいを正させられる

 

美しいものはお金やヒマとは関係がない、と花森は創刊号で書いた。

 

「みがかれた感覚と、まいにちの暮しへの、しっかりした眼(め)と、そして絶えず努力する手だけが、一番うつくしいものを、いつも作り上げる」。

 

言葉は古びていない。