徒然なる儘に ・・・ ⑤

心機一転、新たにブログ再開です💕 雑談を書くことも多いですけれど・・・(主に、電子ゲーム・ネタ💕)、残りは【新聞記事】にコメントを入れています💕

余録 毎日新聞 2024/10/3 東京朝刊 624文字

イランからのミサイルで破壊された建物を調べるイスラエル軍兵士=イスラエル・ホド・ハシャロンで2日、AP拡大
イランからのミサイルで破壊された建物を調べるイスラエル軍兵士=イスラエル・ホド・ハシャロンで2日、AP
レバノンからのロケット弾を迎撃するイスラエルの防空システム「アイアンドーム」=イスラエル北部で9月28日、AP拡大
レバノンからのロケット弾を迎撃するイスラエルの防空システム「アイアンドーム」=イスラエル北部で9月28日、AP

 中国古代の楚の国。盾は絶対に突き通せず、矛は何でも突き通せると自慢した商人が「お前の矛でその盾を突けばどうなる」と問われ、答えに窮した。中国古代の思想家、韓非子(かんぴし)が記す「矛盾」の由来の故事だ

 

 

 

 

 

韓非子は何をした人ですか?
 
戦国末期の韓非子は,儒家徳治主義を排するが荀子流〈礼〉の実在を法権の超越的実在に入れ替え,〈法・勢・術〉3者を総合して権勢を君主に集中独裁させ,官僚を爪牙に駆民統治をめざす法治思想を集大成した
 
 
韓非子を殺したのは誰ですか?
 
李斯は韓非を謀殺した事や偽詔で扶蘇を殺した事、他にも儒者を徹底的に弾圧した焚書坑儒に深く関わったため、後世の評判は非常に悪いが、秦の中国統一において最も大きな役割を果たしていた。
 
李斯は何をした人ですか?
 
り‐し【李斯】 中国秦の政治家韓非子とともに荀子の門下で、法家思想による中央集権政治を主張。 始皇帝の丞相として、郡県制の実施、文字・度量衡の統一、外征の立案など、統一帝国の確立に貢献した。
 
李斯の最期は?
 
疑心暗鬼に駆られた二世皇帝は、前207年、一族もろとも死罪を命じ、李斯は咸陽の市場で公開処刑にかけられた。 その刑は最も残忍が殺し方である腰斬の刑だったといい、その一族も三世代にわたって殺されてしまった。 処刑される前に李斯は二世皇帝に対し、最後の弁明を試み、長文の上奏書を提出しようとした。

 

▲前段に儒教批判がある。孔子が理想とした伝説の帝王、尭(ぎょう)の時代。農民や漁師の争いが起き、後に帝位を継ぐ舜(しゅん)がこれを収めた。韓非子は尭が聖人なら争いは起きず、舜が聖人なら尭が過ちを犯したことになると冒頭の故事を引いた。尭舜を同時に聖人とたたえるのは「矛盾」というわけだ

 

 

▲「聖人政治」さえ不条理なら今の世に二律背反の矛盾を抱えた政治が少なくないのも当然か。国民の安全を守ると言いながら戦線を拡大して敵をたきつけるイスラエルのネタニヤフ政権が典型的である

 

 

イスラム組織ハマスや親イランのヒズボラの指導者を殺害し、イランから多数の弾道ミサイルで報復攻撃を受けた。ガザでの戦闘開始から1年。レバノン南部にも侵攻したが、イスラエルの安全が高まったとはいえないだろう

 

 

▲イラン側は極超音速ミサイルを初めて使用したという。中露などが米国のミサイル防衛に対抗して開発したゲームチェンジャーだ。配備が進めば、イスラエルが誇る「アイアンドーム」の守りも突破されかねない

 

 

▲どんなに堅い防御(盾)で安全を守ろうとしても、それを突破する攻撃兵器(矛)が生まれるイタチごっこが続いてきたのが古代以来の戦争の歴史である。安全を確実にするには結局、和平の道しかない