徒然なる儘に ・・・ ⑤

心機一転、新たにブログ再開です💕 雑談を書くことも多いですけれど・・・(主に、電子ゲーム・ネタ💕)、残りは【新聞記事】にコメントを入れています💕

(天声人語)ガウディが残した言葉 2024年4月1日 5時00分

未完成であることの魅力とは何だろう。天才建築家ガウディが、世界遺産サグラダ・ファミリア教会をつくり始めたのは、1883年のことだ。以来、三つの世紀をまたぎ、いまも教会はスペインバルセロナで建設中である

 

 

▼「神はお急ぎでない」。いったい教会はいつ完成するのかと問われ、ガウディはそう答えたそうだ。たとえ完成が自分の死後になったとしても、「悲しむべきことではない」。後の者たちが教会の建設を続けてくれれば、「さらに壮麗なものとなろう」と

 

 

▼建築開始から140年あまり。メインタワーの「イエスの塔」が、2026年に完成の見通しになったとの発表があった。ガウディの没後100年の節目に間に合わせたものだ。その後も正面玄関への階段など別の部分の建設は続くそうだが、あの特徴的な尖塔(せんとう)がずらりと並ぶのはさぞ壮観だろう

 

 

▼2年後といえば、もうすぐである。完成はまだずっと先だと勝手に思い込んでいた筆者には、ちょっと驚きだった。大好きなドラマが急に最終回を迎えるようだ、といったら変だろうか。何か残念な気持ちも胸をついた

 

 

▼そもそも芸術には、未完の名作が数多(あまた)とある。シューベルトがなぜか作曲を中止した「未完成交響曲」は不朽の名曲とされる。『城』も『審判』も、カフカには未完成の小説が多い▼穏やかに成長を続ける生き物のように、未完の作品はどこか柔らかく、私たちを魅了する。「永久の未完成これ完成である」とは、宮沢賢治の言葉である。