徒然なる儘に ・・・ ⑤

心機一転、新たにブログ再開です💕 雑談を書くことも多いですけれど・・・(主に、電子ゲーム・ネタ💕)、残りは【新聞記事】にコメントを入れています💕

余録 毎日新聞 2024/6/7 東京朝刊 628文字

足尾鉱毒事件の追及に一生をささげ、資産を残さなかった田中正造拡大
足尾鉱毒事件の追及に一生をささげ、資産を残さなかった田中正造
自民党が提出した政治資金規正法改正案を賛成多数で可決した衆院本会議=国会内で2024年6月6日午後2時1分、平田明浩撮影拡大
自民党が提出した政治資金規正法改正案を賛成多数で可決した衆院本会議=国会内で2024年6月6日午後2時1分、平田明浩撮影

 日記に聖書、憲法。分厚い原稿に渡良瀬川の桜石、鼻紙少々。信玄袋の中身は残された全財産だったという。第1回総選挙から衆院議員を6期務め、足尾鉱毒事件の追及に一生をささげた田中正造である

 

▲家財をなげうって国政に奔走した「井戸塀政治家」の究極の姿だろう。資産家しか政治家になれなかった時代の美徳とされてきたが、政治が家業のような世襲政治家が増えた今、明治の偉人の清廉さが際立つ

 

▲政治にコストがかかるのは世界共通でも問題は透明性である。「井戸塀」しか残らなければ、蓄財がないことは明白だ。しかし、現在の政治資金には入りも出も不透明さがつきまとう

 

▲「裏金」に端を発した政治資金規正法改正案が衆院を通過した。これまでの論議からは、何とか抜け穴を残そうとしている印象がぬぐえない。今の技術なら電子決済を義務づけ、政治資金の出入り全てを「見える化」することも可能だろうに

 

▲100年前の今日、第2次護憲運動で批判され、解散総選挙で敗れた貴族院中心の清浦奎吾(きようら・けいご)内閣が総辞職した。後継の加藤高明内閣は第1党の党首が首相になる「憲政の常道」の先例になった。「長い間の梅雨がようよう晴れて、かすかながらも日光を望むを得たのと同じような快い感じがする」。憲法学者美濃部達吉(みのべ・たつきち)は大正デモクラシーの成果を喜んだ

 

岸田文雄首相は今のところ解散を考えていないそうだ。梅雨入りが平年よりも遅れているが、政治の「梅雨」はかなり長引きそうで少々うっとうしい。